今年の県大会は、広瀬文化センターとなります。大会をスムーズに運営するためには利用者側が会場について、よく知らなければいけませんし、付帯設備についての知識も必要になります。
そこで、宮城県高等学校演劇協議会では、中央大会事前舞台研修会というのを実施しています。舞台装置、照明効果、音響効果の3部構成で、各セクションには各学校から2名まで参加することができますので、裏方担当の生徒が集まっています。
講師は石井忍さんはじめ、舞台監督工房の方々となっています。
ここでは、参加しなかった生徒のために、当日の様子を一部お伝えします。
舞台SECTION
初めに、先生方で照明の仕込みを行いました。時間と費用の関係で、2susのみ仕込みました。
舞台からの眺めを共有するために、舞台上からのパノラマ写真を撮影してみました。
そして、午前中は舞台の機構の説明や、平台の組み方など、舞台装置に関する講習会です。平台で出せる高さや、組む際の注意点などを学びました。
ステージを客席から眺めたイメージを掴むために、客席からのパノラマ写真も撮影してみました。
今回は説明のために、音響卓が周囲から見やすいように客席中央に設置されていますが、本番時は客席後方に設置されます。
客席上空からも撮影してみました。上のパノラマでは見切れていた第2シーリングライト(ピンスポットルーム)の位置が確認できます。
袖幕の操作(生徒操作可能)や、バトンの昇降(生徒操作不可能、顧問可能)について、演劇部員にとって必須の知識をわかりやすく教えていただきました。
照明SECTION
2susに仕込まれているのは、#W, #73(ブルー), #35(アンバー)の地明かりと、上、中、下の3台のTopになります。
これに、ロースタンドで上下にSSPを追加しました。
舞台で朗読をする人を役者に見立てて、照明を当ててみようということになりました。
役者当ては、プロSusという舞台面(ツラ)の上にあるライトバトンから明かりを取ります。このバトンは大会では基本仕込されないライトバトンになるので、プラン提出の際に使いたいと話さなければ使えません。
sus関係のシュートは専門的な技術が必要なため、照明業者でなければ普通はできません。
一方で、SSPのシュートは、基本出場校に任せられるので、灯体の向きや明かりの大きさの変え方など、照明器具の取り扱い方を学びました。
読んだのは、中原中也の「一人のメルヘン」
ブザーから、客電のアウト、朗読と照明チェンジ、拍手、客電のイン。という一連の流れを実際に行ってみました。
音響SECTION
音響の講師は、同じく舞台監督工房の櫻井さん。
スピーカーは会館の至る所に仕込んでありますが、広瀬文化センターの場合は、サイド(メイン)スピーカー、プロセニアムスピーカー(ステージ上空)、ギャラリースピーカー(客席脇や客席後方)が常設スピーカーで、大会時には、舞台上にステージスピーカーを仕込みます。今回はこれも仕込んだのですが、客席からは見えません。
広瀬文化センターで大会時に使うミキサーは、YAMAHAのMGP32Xというアナログミキサーになります。
ゲインやフェーダー、EQなどの説明から、各スピーカーへの音の送り方など、ミキサーの扱い方を詳しく説明して下さいました。
ミキサーは基本ステレオなので、出力をLとRに出すわけですが、LとRはメインスピーカーに出力されるように仕込まれています。しかし、これをステージスピーカーからだけ出したいという場合は、出力先を変えるのではなく、アサインスイッチをオフにして、メインへの出力をせず、AUX1,2へ送ることでステージスピーカーへの出力だけになるという事でした。メインからも出したい場合は、アサインスイッチをオンに戻せばメインからも出るようになります。
その後、自分たちが持ってきた音源を実際に流しながら、音響卓の使い方を学びました。
参加した生徒の皆さん、顧問の先生方、お疲れ様でした。
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