メッセージの発信 (4)・高校演劇の作り方 
                                   
・ 横澤信夫

第4部. 劇作りのポイント・・・舞台監督・スタッフ編

ご覧になりたい項目をクリックしてください。

一.舞台監督の仕事・スタッフの仕事 四. 衣装メイクアップ
二.舞台装置(大道具) 五 . 照 明 
三. 小 道 具 六.  音 響 
  七. スタッフ進行表

 

       一.『舞台監督の仕事・スタッフの仕事』
                   ☆舞台監督は舞台全体のコンダクタ‐
                   ☆スタッフの仕事は人物を支えること
                   ☆スタッフは係ごとに分かれるな
                   ☆スタッフの進め方
                   ☆参考図書
 ※「舞台監督は舞台全体のコンダクター」

 舞台監督はどんな仕事をすれぱいいのかよくわからない、という声を聞くことがありますので、このことから考えてみましょう。

 演出は、「キャストと一緒に、人物や劇の流れを作っていく」のに対して、舞台監督は演出のイメージしたことを舞台に実現す
るための、「裏方全体を受け持つスタッフのまとめ役」と考えるといいと思います。そして、発表当日、それまで打合せをしたり
練習してきたことが、計画通りに舞台に表現できるようにする責任者でもあるのです。

 そのように考えると、舞台監督が決まり、スタッフのメンバーが決まったからといって、装置係が集まって装置の原案を考える
ようなやり方は、私の経験からすればうまくいかないようです。スタッフは、舞台で生きた姿として登場する「人物を生かすため
のスタッフ」なんです。装置や照明や音響に合わせた演技をするのではなく、「キャストの練習をじっくり見ながら、それを舞台に
生かすためにはどうすればよいのかを演出と相談しながらまとめていく」のが、舞台監督の仕事になると思います。

 プロの舞台芸術家といわれる人は、脚本をしっかり読みとり、上演する劇場の施設設備を研究した上で、演出の意図を十分
に取り入れた装置の案を考えるようですが、それは、数多くの経験に基づいた力があるからできることなのです。高校の場合、
演出意図が最初からしっかりあるわけではなく、練習しながら話し合うことで、しだいにはっきりしてくる場合が多いようです。そ
ういう意味では、スタッフの各係が決まってもしぱらくはキャストの練習に参加し、どのような舞台になるのか想像し、それが見
えてきた頃スタッフ全体について話し合っていくのがいいようです。

 舞台監督は裏方全体のコンダクター(指揮者)に似ていると思います。音色の違う楽器で、それぞれ別々の楽譜を演奏された
ものを、全体としてまとめ、大きなひとつの音楽になるよう練習し、発表当日、それまで練習してきた成果を、観客に最高の状態
で提供する。このような、音楽におけ指揮者に共通するところがあるように思います。

 ※「スタッフの仕事は人物を支えること」

 幕が開いたとき、変化や立体感のあるすばらしい舞台装置が置いてあると、それだけで、観客は舞台に引き込まれます。しか
し、それが有効に使われていなければ、舞台装置のための舞台装置になってしまいます。また、いくら視覚的にすばらしい装置
でも、それによってキャストの動きが制限されたり、無理や無駄な動きが出てくるのであれぱ、全体としてマイナスになることもあ
るのです。

 観客は、舞台装置を見るために会場に来ているのではないのです。舞台装置で作られた世界の中で、「生きて活動する人物」
を見に来ているのです。したがって、脚本の世界をイメージしながら、キャストが使いやすい動きやすい、そして、各場面の意図し
たことが十分表現できるものを考えることが大切なのです。

 このことは、他のスタッフにもいえることです。音のためにセリフが聞くきとりにくかったり、照明の変化に気をとられて人物から
一瞬目が離れたりするようでは、逆効果になります。私はこのような舞台を見たとき「音楽で遊ぶな」とか「照明で遊ぶな」とメモ
することがあります。

 音響の係になると、「どんな音を入れようか」と考えがちですが、演じている人物の「その場のねらい」をより効果的に高めるの
でなければ、音を入れないでキャストにまかせたほうがいいと思います。時間をかけて苦労して作った音でも、合わないときは
使わないほうがいいのです。

 「スタッフの仕事は人物を支える」ためのスタッフなんです。スタッフのためのスタッフにならないようにしよう。時間をつくってで
もキャストの練習にどんどん参加し、どんな劇になるのかよく見極めながらスタップの仕事を進めよう。

 ※「スタッフは係ごとに分かれるな」

 スタッフが決まったなら、これからのスタッフの仕事の進め方について打合せをしよう。私は、スタッフについての基本的な考え
方として「係ごとに分かれるな」と言ってきました。スタッフは舞台の裏の部分を担当するわけですが、装置係だけで装置をすべ
て担当するのではないのです。「スタッフ全体が一体となって舞台を支える」という意識が大切なのです。照明であてる色によっ
て、衣装や装置の色が変化します。各係がバラパラに計画したのでは、思っているのとは別な舞台になってしまうことがあるの
です。ですから、キャストの練習に参加しながら劇の進む方同を確認し、どのような舞台になるのか見えてきたところで、「スタッ
フ全員で話し合いながら」どのような形にするかまとめると良いと思います。

 話しあった結果を、目に見える形にブランとしてまとめ、演出はもちろん、キャストも含めた全員に示して検討してもらいます。
例えば、装畳プランが決まれば、それによってキャストの動きが制約されることになります。不当にそのプランでいいのか、練
習しながら確認する時間が必要になります。スタッフも読み合わせに参加しながら、その装置ブランの場合の動きをイメ‐ジして
みます。そして、もっと別な良い装置がないか検討するのです。

 装置が決まらなければ、照明が決まりません。その場の雰囲気がわからなければ、音響が決まりません。人物の置かれてい
る立場や性格がわからなければ、衣装やメイクアップがわかりません。時代背景や場面の設定がはっきりしなければ、小道具
が決まらないのです。それらは、係のスタッフが決めることではなく、キャストを含めた練習のなかからしだいにはっきりしていく
「演出方針」によって決まっていくことなのです。ブランは各係が書くとしても、その基本になることは、劇作りを模索するなかから
生まれてくるものだと私は考えています。

 ※「スタッフの進め方」

 スタッフの日程の立て方や進め方に決まったものはないと思いますが、私の経験から考えられることを次にまとめてみます。
 
 ○スタッフが決まったなら、第一回スタッフ会議を開き、これからの進め方について打合せをする。

 ○キャストの読み合わせに参加しながら、スタッフ会議を並行して開き、裏方全体のイメージをはっきりざせていく。

 ○装畳ブうンを検討し、訂正しながら半立ちに入る前に決定する。

 ○装置ブランが決まったなら、演出と相談しなから各スタッフのプランを検討する。

 ○各スタッフのプランがきまっだなら、装置の製作や音集め、衣装作り(集め)などに取りかかる。

 ○キャストの練習に合わせて試してみて、よりよいものに改める。

 ○総練習までに全てを揃え、本番を想定した練習をしながら、徴調整する。

 ○本番で最高の舞台になるよう、キッカケ等の練習をする。

 スタッフが決まったなら、舞台監督はスタッフ会議を開きます。そして、キャストの読み合わせに参加し、舞台のイメージを掴
むようスタッフに指示します。最初のうちは、一週間に数回くらいスタッフ会議を開いて、脚本に書かれているスタッフに関した
ことを詳しく分析しながらリストアップし、意見交換をします。脚本の持っている世界が、ある程度はっきりしてきたところで、装
置プランを示して、部員みんなで検討します。修正や訂正を繰り返しながら、半立ちに入る前に決定します。

 装畳プランが決まれぱ、いよいよ各スタッフの仕事に入れることになります。どんな場合でも、十分にスタッフ全員で話し合い、
納得できた形で進めるようにしましょう。この後の進め方は、各スタッフの項目を参考にしてください。

 脚本の世界を、どの程度どのように自分のものにしているかによって、イメ‐ジが違ってきます。形のないものを、形ある世界
に作りあげる作業が始まるのです。その形がはっきりしてくると、演出やキャストがイメ‐ジしているものをさらに増幅させること
ができるのです。舞台監督は、そのまとめ役として、演出と一緒に舞台を作る気持ちをいつも忘れずに、スタップのみんなと楽
しく舞台を作っていってください。

 ※「参考図書」

 今回は、各スタッフの「仕事についての基本的な考え方、を中心にまとめてみたいと思いますので、専門用語や技術的なこ
とは、次にあげる図書等を参考にしてください。各スタッフとも、それぞれ一冊の本になる程の内容があるので、講習会や会場
となる会館職員の指導を受けながら、勉強してほしいものと思います。

 値段は変わっていると思われますし、もっと新しい本が出ていると思います。

 ☆THE STAFF 晩成書房          \3502

 ☆高田一郎の「舞台美術入門」 レクラム社  ¥2000 

 ☆賀原夏子の「メークアッブ入門」 レクラム社¥2000 

 ☆やさしい舞台照明人門  牛丸光生/著  レクラム社

      1舞台照明 −基礎の基礎       ¥2000

      2蓑口照明ブランの作り方¥2000

 ☆やざしい舞台照明入門   牛丸光生/ 採光社 \2000

 ☆初歩の舞台照明の手ぴき  採光社    

 ☆新・舞台用語実用事典   午丸光生/採光社


      二.『舞台装置(大道具)』
               ○舞台に空気を作る
               ○家があって人がいて、生活があって心の交流が起こる
               ○会場を考えた、劇を生かすプラン
               ○広い舞台を、広く使わない
               ○装置を作る手順
※「舞台に空気を作る」 
※「家があって人がいて、生活があって心の交流が起こる」

 劇の幕が上がると、観客の目に舞台装置が飛びこんできます。その瞬間から観客は劇の世界に引き込まれ、登場する様々
な人物が作り出す物語の中に入り、心を遊ぱせるわけです。

 もしも、幕が聞いた時なにもない空間(平舞台)だとしたら、観客は一瞬「アレッ」と期待外れの気持ちになるでしょう。観客を
その話の世界に引き込むためには、それなりの装置を工夫しなければなりません。舞台美術家の孫福剛久さんは、装置の目
的を「舞台に空気を作る」ことと表現しています。その空気を観客が感じるから、劇という世界に入っていくことができるのだと
恩います。

 以前、「家があって人がいて、生活があって心の交流が起こる」ということを耳にしたことがあります。脚本に書かれているセ
リフは、ある人に対する話ことぱですが、その言葉が出る必然性として「その人の生活がなけれぱならない」ということであり、
「その人の生活を支えている背景がしっかりしていなくてはならない」ということだと思います。そのような意味で、装置は脚本
の世界を観客に感じてもらう重要な部分をしめていると思います。

 しかし、装置は全てリアルでなけれぱならないということはありません。抽象的な装置や省略舞台ということもあるわけですし、
場合によっては平舞台で演じられる劇もあるわけです。要するに、今回上演しようとしてる脚本の世界を、「もっとも良く表現する
ための舞台はどのような舞台か」ということを考えればいいわけです。

※「会場を考えた、劇を生かすプラン」
※「広い舞台を、広く使わない」


 リアルな劇の場合、実際の状況をまず考えてみます。『私の海は黄金色』の場合、次の様なことをみんなで話し合いました。

○どんな町の、どの位置に建っている高校か。
○その町の、他の高校との関係。
○舞台となる教室の場所。(一階か二階か、職員室からの距離など)
○生徒の意識や生活の状況。
○卒業後の進路の状況。 
                        などなど。

 「私の海は黄金色』の場合、テーマを自分たちのものとしてとらえるため、当時の一関二高を前提として上演することにしまし
た。

 また、その劇の空間にあった装置を考えることが大切です。例えば、八量間の部屋を表現するとき、使う舞台が広いからとい
って、横に八メ‐トルもとったのでは動きに嘘が出てしまいます。「舞台に劇を合わせるのではなく、劇にあった舞台の使い方を
考える」ことが大切です。八畳間の部屋だけを作るのか、出入りの廊下も考えるのか、隣の部屋はどうなっているのか、などと
その世界全体から考えてください。舞台が広いからといって、広く使えばいいというものではありません。このことから、「広い舞
台を広く使うな」ということが言われるのだと息います。

 広い舞台でも、中割幕〈引き割幕)で両側をせばめたり、ある部分に照明をあててその中で演技をするというようなことを工夫す
ることによって演技空間をせばめることもできるのです。このように、照明もあわせた装置を考えることが大切です。これについて
は、「舞台からのメッセージ」の『おばけリンゴ』も参考にしてください。

 次に舞台装置を考えるときのポイントについて述べてみます。

○幕が開いたとき、世界が感じられるか。
○キャストの動きとの関係はどうか。
○観客から見たとき、バランスがいいか。
○劇のポイントとなる場面が表現できるか。
○色彩的にはどうか。
○丈夫か。
○照明や衣装との間係はどうか
○組立て・暗転・撤去がしやすいか。
              など、など。

 まだまだ、沢山あると思いますが、舞台上に装置が立っている場合を想像してみてください。ある場面での演技空間はどこに
なるのか。その場合の照明はどのようになっているのか。観客から見たとき、どのように見えるのかという視点で舞台装置を考
えよう。上演する劇場についての情報をしっかり調べて、劇を生かすための舞台装置を考えよう。

※「装置を作る手順」

 舞台装置は、半立ちに入る頃大体のイメ‐ジが決まるわけですが、それをより本物にするために、目で見てわかるように図面
にします。「正面図」「平面図」を縮尺何分の一という形で書きます。正面図には色をつけてみましょう。模型舞台を作れぱ、キャ
ストは動きに対するイメ‐ジをはっきり持つことができます。

 装置の図面が決定したなら、材料を考え、計算して購入します。二度・三度と購入しなくてもすむようにしっかり計算しよう。

 装置は、移動することも考え、しかも丈夫にしてください。不安定な装置は、観客にとってもキャストにとってもマイナス効果にな
ります。間に合わせで適当に作ったものは、それなりのものにしか見えません。ほんの数分しか舞台に出ないものでも、出す以
上はしっかり作ってください。

 平台を使って高い部分を必要とするような場合、会場の設備についてしっかり勉強して、ケコミ(台の側面)も作ります。暗転で
装置を移動するような場合、移動する方法も考えてください。もちろん、どのようにして装置を立てるのか、その方法も考えてくだ
さい。必要なら人形立ても作りましょう。

 装置の色は、全体に影響します。観客にとって、幕が開いたときの第一印象は、その劇全体のイメージを決定してしまうので
す。また、登場人物の衣装との関係も考えてください。白色系の衣装は、白い壁にすいこまれて目立たなくなってしまいます。そ
れに、装置にあたる照明の色によっては、イメ‐ジした色と別な色に見えることがあります。色を塗る前に、もう一度検討しよう。

 『私の海は黄金色』の場合、教室の出入口になる戸を左右ふたつ作ることにしました。実際の教室の出入口を参考にして、レ
ールをつけて扉が開閉するように考えました。また、戸と戸の間の壁は、角材で作った木の枠を屏風のようにたためるようにして
廊下を歩く人が見えるように考えました。

 この壁は少し悩みました。木の枠だけなら軽くて移動は楽なのですが、ベニヤ板を貼った場合に比べて、声の聞こえが悪くな
ることが予想されるからです。また、上手から下手にかけてバーンと壁を作れぱ教室の雰囲気はでますが、色と飾りもので迷っ
たのです。人を見せたいために、例えぱ壁の色を薄いクリ‐ム系統にすれば、はっきりした制服を着せないと人物が浮き立ちま
せん。ところがそういう制服が十四着揃いそうもなかったのです。そこで、夏という設定にして白いブラウスでやることにしたので
す。壁は枠組だけとし、色はグレ‐にして、後方の大黒(黒い幕〉を使うことにしました。これでよかったかどうかわかりませんが、
舞台装量の組み立てや撤去、移動はとても簡単にできました。た舞台装置の製作は、スタッフ全員でやりました。装置の係だ
けで作るというわけにはいきません。装置係はプランをまとめたり、材料の購入をしたりしますが、製作はスタッフの仕事を調整
して人数を集めてやるわけです。もちろん私も加わりました。戸が外れないように、しかも軽く動くようにするために、随分苦労し
たように記憶しています。

        三. 『小道具』
                  ☆演技の幅を広げる小道具
                  ☆キャストを支える小道具

※「演技の幅を広げる小道具」

 小道具とは、その名のとおり小さな道具です。しかも、キャストの動きに幅をもたせてくれるすぱらしい道具なんです。

 「大変だ、大変だ」と言いながらひとりの老人が舞台に登場してきました。そして、手に持っていた手拭いで額の汗をふきなが
ら呼吸をととのえたとします。観客はその様子を見て、どのくらい遠くから走ってきたのか想像します。そして、相手に向かって
話すとき、手にした手拭いが動きを助けます。汗を拭いたり、泥を払ったり、首に巻いたり、握りしめたり、というようにいろいろ
な使い方ができるのです。手になにも持たずに舞台に立ったときと比べると、その勤きやすさは大違いです。

 キャストになったとき、自分の役柄にあった小道具をそろえ、それを自分の動きに取り入れるようにすると、動きの帽が広がり
ます。工夫しながら、使いやすい小道具をさがそう。

 小道真の準備は、観察とアイデアです。舞台のかげが台所で、そこで炊事していたお母さんが壁にちょっと顔を出す場面であ
れば、実際の様子を観察して小道具を考えます。エプロンまたは前かけ、フキン、包丁、箸、茶碗、皿、野菜、ナペ、などざまざ
まなものがあります。その中から使えるものを考えます。「エプロンで手を拭きながら出てきて、頭のスカ‐フをとる」とか、「皿を拭
きながら、ちょっと顔を出す」、そのようなしぐさを見ると、観客は台所でお母さんがなにをしていたのかということを想像し、生活を
感じてくれるのです。

 実際に観察が不可能な場合は、委考資料を調べ、想像し、小道具を考えます。だだ、小道具がゴチャゴチャと沢山ありすぎる
舞台も考えものです。小道具は「必要最小限十α」と考え、このαの内容を吟味してください。

 例えば、来客がありお茶を出す場面があったとします。このようなとき、盆の上に、茶碗が相手と自分用のふたつしかないよう
な劇を見せられることがあります。このように、予めその劇のために準備された小道具では、ハッと現実に戻されてしまいます。
それよりも、戸棚の中に(あるいは、盆の上に)五個用意してあり、そこからふたつ取り出してお茶を入れたほうがよほど自然で
す。 その場に、「なけれぱ困るもの」、「あるぺきもの」、「あったほうがよいもの」の順に考え、どこで線を引くかをきめて準備し
よう。

※「キャストを支える小道具」

 小道具は立ち稽古になるとすぐ必要になります。使う小道具の一覧表をまず作ります。脚本にあるものはもちろんですが、脚本
になくても必要なものは全て書きこみます。練習していくうちに、その小道具は誰が使うものか、どこに置いておくのか、それとも
キャストが持って舞台にでるものか、という分類が必要になります。それらも一覧表に書いておきます。本番の上演のとき、どの
小道具がいつどこにあればいいのかわかるようにしておくのです。

 さざあ、いよいよ立ち稽古です。小道具を準備しましょう。とはいっても、全て準備できるわけではありません。『私の海は黄金
色』の時、劇で使う点字を打つための点字板は、借りてくるまでの間適当な板を使って練習します。劇中劇の音響係が使うテー
プレコ‐ダーも、音ができるまでの間、演出が「ピンポンパンボーン」と口にだしてやっていました。

 ノ‐トを破くところは、要らなくなっだ紙でノートを作って何度も練習していましたし、劇中劇で使う脚本は実際に作ってやっていま
した。このように、実際に準備できるものは早目に準備して、練習で使うようにします。

 また、小道具は小道具係が全て準備するということでもないのです。キャストが、自分で使う小道具は自分で使いやすいものを
準備していいのです。役柄も使う場面も使い方も分かっているのはキャストなんですから、準備できるものは自分で準備しましょ
う。

 小道具係は、キャストと一緒にどのような小道具が必要か考えながら、集めたり作ったりしながらそろえます。そして、そろった
小道頁の管理と使いやすいかどうかの点検をし、キャストの立ち稽古に参加しながら、本番ではどこにどのように配置し、どのよ
うにすれぱミスを防ぎ、最良の舞台になるかを考えます。

 小道具は実際に使うことで、その感じが掴めるのですが、氷を飲んだり食事をする場面は、実際の舞台ではあまり行いません。
だからといって、飲むまね食ぺるまねでいいということにはなりません。あると板定して行う無対象動作ほど演技力を要求される
ものはないのです。「ポットからきゅうすにお湯を注ぎ、お茶を入れて飲む」というような時は、実際にやってみてその感じを掴むこ
とです。入れたふり、注いだふりでは、お茶が熱いということを忘れていっきに飲んでしまうということになりかねません。小道具を
うまく使えるようになるまで練習しよう。小道具係は、よりよい演技が生まれるように、キャストを支えてあげてください。

          四. 『衣装メイクアップ』
                   ○人を作る衣装・メイクアップ
                   ○早目に準備し、立ち稽古で使う

※「人を作る衣装・メイクアップ」

 劇の中で、登場人物が「私は○○才」と口に出して言うことは滅多にありません。観客は、着ている衣装や演技で、年齢をイメー
ジします。そういう意味では、衣装は随分と気をつかって決めなけれぱならないと思います。

 年齢、性格、季節、用向き、それに他のキャストとのバランスなども考えて慎重に選ぴますが、衣装は服装だけではありません。
髪の形やかぶりもの、靴や靴下から装飾品まで、その人物が身につけるもの一切といってもいいと思います。役柄からメガネが必
要なら、どのようなものにするか検討して用意しよう。メガネひとつで雰囲気が変わるものです。また、そのメガネの扱いによっても
性格が感じられるのです。それらにメイクアップを含めて、ある人物が表現されなければならないのです。観客にどのような人物と
して感じてほしいのか、その全体像をスケッチブックに描いて色をつけ、みんなに見てもらいましょう。

 全員ピッタリになるのは難しいのですが、できるだけそれに近づけるようにします。これも衣装係が揃えるのではなく、衣装係が
まとめだブランが実現できるように、部員みんなで集め、必要なら作りましょう。

※「早目に準備し、立ち稽古で使う」

 立ち稽古に入り、ある程度動きの基本が決まったなら、できるだけ衣装をつけて練習するようにしよう。晋段着慣れない和服や
履き物などの場合は、早目にその感覚を目分のものにしておかないと、本番で困ることになります。履こうとした靴に足がうまく通
らなかったり、はずしたエプロンの扱いに戸惑ったり、和服を着たときの歩き方や座り方など、本番間際ではなかなかできないこと
が案外多いものです。

 小道具と同じように、本番で使うそのものでなくてもいいのです。代わりのものを早目に準備し、練習に取り入れてください。ある
つもり、やったつもりでは、演技に嘘が出てしまいます。また、暗転のとき着替えをしなけれぱならないようなときは、そのことも考
えてください。

 揃ったところで「衣装合わせ」をします。実際に衣装を着て、帽子から靴まで身につけて、持ち物もできれば持ってキャスト全員並
んでみましょう。一人ひとりの役柄に合う衣装を考えたとしても、お互いのバランスも考えてください。ひとりだけ派手な服装で登場
すると、どうしても目だってしまいます。また、背景となる装置の色や、照明の色との関係もよく相談してください。白い服装は、白
い壁に溶け込んだり、照明によって別な服装に見えてしまうことがあるのてす。本番の舞台をイメージしながら、いろいろな角度か
らながめ、みんなで感想を述ぺてよりよいものにしてください。メイクアッブもすれば、なおイメ‐ジがはっきりします。

 『私の海は黄金色』の舞台では、先生や演劇部員以外は全員制服という設定なので、個性をつくれず、苦労しました。いじめ
グループは、全員髪に白い飾りをつけて区別するようにしましたが、それ以外のよいアイディアが見つかりませんでした.』


           五 .『 照 明 』
                     ☆劇の世界を作り、演技の空間を決める
                     ☆会場の照明について勉強する
                     ☆照明操作は観客の気持ちで

※「劇の世界を作り、演技の空間を決める」

 演劇の「照明」とは、その言葉の通り「明るく照らす」ということです。真っ暗な舞台であれぱ、いくらキャストがすぱらしい演技
をしても、みんなで丁寧に作った装置を立てても、観客には見ることができません。そのことからいえば、「いま、どこの、なにを
見せたいのか」を照明で示すことができるということになります。また、照明によって、「季節感や時間、時間の経過」を観客に
感じてもらうことができます。

 舞台に立てた装置を、より効果的に観客に見せながら、そこに登場する人物をより鮮明に印象づけ、舞台に展開する場面の
季節や時間を表現するためには、「照明の色や濃淡」を考える必要があります。舞台全体の「どこを見せたいのか、どのように
見てほしいのか」ということを考えた照明が必要なのです。それによって装置とともに劇の世界をよりはっきりさせることになりま
す。また、舞台のある部分に照明をあてることによって、演技空間を作ることもできます。広い舞台を隅々まで均等に明るくする
と、視点の定まらない世界になってしまうのです。どの器具を使って、どの部分をどの色で、どのように濃淡をつけるのか考えよ
う。

 演劇の照明は「暗すぎてもだめ、明るすぎてもだめ」なのです。暗いと人物の表情がよく見えず、観客はいらいらします。そうか
といって、明るすぎるとまぶしく感じ、見えにくくなります。特に、ホリゾントライト(正面のホリゾント幕の明かり)が明るすぎると、
その前に立っている人物の表情が見えなくなってしまいます。

 その場の、基本的な地明かりをサスペンションライトで表し、季節感や時間の経過をホリゾントライトで表現し、表情や衣装を前
明かりで見せるようにし、ステージスボットライトで舞台を立体的に表現するようにプランを考えます。そうはいっても、ひとつひと
つの明かりが相互に作用するわけですから、そのバうンスを調整してください。

※「会場の照明について勉強する」

 照明は、音響のように前もって試してやってみるというわけにいかないので、大変困ります。大会本部から、会場となる会館の
照明関係の施設設備の表や、基本仕込み図などを送られてきても、照明を実際にやったことのある経験者や、充分な知識を持
った人がいれば別ですが、大抵はどのようにしたならどんな舞台になるかということがよくわからないのが普通です。

 そのような場合は、知っているふりをしてプランを書くよりも、照明について詳しい人か会館の照明担当者に直接指導を受ける
ことを進めます。その場合、上演する劇の内容がよくわかるように要点をまとめて持っていくようにします。もちろん舞台装置図や
脚本も持っていきます。

   ○劇の題名、作者名。
   ○スト‐リー。
   ○季節∵場所、時間。
   ○場面毎のイメ‐ジ。
   ○脚本指定の照明。
   ○その他、考えていること。

 いろいろ相談しながら、場合によってはキャストの動きも考慮しながら、各場面について次のことをはっきりさせます。

   ○サスペンションによる地明かり。
   ○ホリゾントによる正面の色。
   ○前明かり(シーリング、フロントサイド)
   ○ステ‐ジースボット。
   ○ある部分だけをあてる単サス。
   ○その他、特殊照明

  はっきりしたなら基本仕込み図に記入します。もちろんその意味を充分に理解してください。そのうえで、当日自分達で操作
をする場合、今度は操作の仕方について勉強します。上演する会場の照明操作はどのようなものか(フェーダ‐は何本で何段あ
るか)調ぺます。できれぱ、どのフェーダ‐に何を組み込むのか、大会本部から早目に教えてもらうといいと思います。

 照明は前もって自分達で試してみるわけにはいかないので、納得できるまで勉強してください。実技講習会にはできるたけ参
加し、疑問を解決するようにします。

 照明係は、キャストの動きを充分理解した上で、劇の進行にしだがって舞台の照明がどこでどのように変化するのか脚本に記
入します。私は、さらに模擬操作卓を作らせました。会場の操作卓に合わせてフェダ‐のメモリを入れたものを紙に書き、おはじき
をフェーダーのつまみ代わりにして、舞台の進行に合わせた操作め練習をやっていました。

※「照明操作は観客の気持ちで」

 初めて照明の操作を担当するときは、イメージしているような舞台になるか、ミスをしないかと、だれでも緊張するものです。しか
し、自分の指先ひとつで舞台の雰囲気がどんどん変化していく快感を一度味わうと、やみつきになってしまうのも照明の魅力なの
です。けれども、照明操作を担当するとき、その魅力にとらわれることなく、基本にかえってブランを立ててください。

 照明は、舞台に立ててある装置や、登場する人物を観客に見せるための照明なのです。「その場の、その時の、なにを、どのよ
うに見せるためには、どのような照朋が最適なのか」を知るためには、キャストの練習をよく観察し、舞台をどのような照明にする
か観客の気持ちで受け止め、プランを考えることです。

 基本的には、「人が死んだから赤い照明を使う」というような、心情を照明で表現することはやめよう。赤い照明を見せるよりも、
いまそこで起こったことをじっくり見せ、感じてもらうことのほうが大切なのです。赤い照明を使うことで、押しつけになり、感情を壊
してしまうことのほうが多いのです。また、「照明で遊ぶな」ということもよく言われます。照明がうるさく変化すると、そっちに気をと
られて、観客の気持ちが人物から離れてしまうからです。照明は裏方のひとつとして舞台を支えることです。照明のための照明に
ならないようにしよう。 舞台の見たい部分がよく見え、人物の表情もわかり、いまそこで演じられている内容がよく伝わってきて、
その世界と一体になってひきこまれている観客の気持ちと同化し、照明がはいってほしいときにポンと明かりがつき、余韻を残し
てほしいときに、しだいに暗くなっていく。そのような照明を作ってください。

 また、場面転換をする場合、暗転(舞台を暗くしておこなう転換)にするのか、明転(舞台を明るくしたままでおこなう転換)にする
のかよく相談してください。いつでも明転が良いとは思いませんが、暗転が三十秒.ほど読くと、観客の気持ちが舞台の世界から離
れていってしまいます。全体の流れを考えながら、よりよい転換の方法をみつけよう。

         六. 『 音  響 』
                  ○舞台の世界を支え、より効果を高める
                  ○脚本分析と音響プラン
                  ○音響操作は観客の気持ちで

※「舞台の世界を支え、より効果を高める」

 映画やテレビドラマでは、雰囲気を盛り上けるためでしょうか、セリフにかぶせて音楽がずいぷん使われます。ところが、舞台で
演じられる劇では、そのような使い方をすることはまずありません。その違いについて考えてみましょう。

 映画やテレビドラマでは、見せたい場面に近づいたり、いまセリフを話している人をアップしたりすることができます。またセリフを
マイクでひろい、はっきり聞かせることができるため、バックに音楽を流しても、音量をコントロ‐ルすればセリプが聞こえないという
ことはまずありません。

 ところが演劇では、舞台という空間に実際の人物が登場し、生の声で話します。マイクを使えばいいじゃないかという意見もある
と思いますが、話している本人が舞台にいて、声が天井のスピーカーから聞こえるというのは不自然に感じます。観客はその生の
声を頼りに、広い舞台の中から自分の見たい部分をさがし、聞きたいセリフに耳を傾けるのです。しだがって、映画やテレビドラマ
のように、セリフにかぷせて音や音楽を使うということは、セリフを聞こえなくしてしまうことが多いので、音量のコントロ‐ルに細心の
注意が必要になります。セリフを殺してしまうくらいなら、使わないほうがいいのです。

 音響という仕事は「音や音楽を使うことで舞台の世界を支え、より効果を高める」ということにあります。本当に必要な場面で、入
ってほしい音(音楽)が、舞台の雰囲気に合ったポリュ‐ムで使われるように心がけよう。劇の流れと一体になって使われた音は、
観客の意識にあまり残らないものです。 


※「脚本分析と音量プラン」

 音響係は、まず脚本に指定された音を拾い出します。それは、劇を進める上でどうしても必要な音なので、作者が指定している
わけです。電話のベルの音や学校の校内放送、遠くから聞こえる祭り囃や雷など、脚本に書いている音について、どの方同から
どのように聞こえる音なのか検討します。

 次に、脚本には指定されていないけれども、あったほうが良いと思われるものについて検討します。開幕のときに観客の心を引
きつけるために流す曲や舞台転換のときのブリッジの曲は、必要なら検討しよう。また、脚本には特に指定していないけれども、
風や波の音を入れることによって、その状況がより鮮明になるなら考えてもいいでしょう。

 どの音(音楽)を、どの場面でどのように入れるのかプランにまとめたなら、音集めや音作りをします。キャストの練習を見ながら、
どのような舞台になるかイメ‐ジし、それを支えるための音作りをするのです。その場面に合うよりよいものを作るか集めるようにし
よう。『私の海は黄金色』の時、幕聞き直後の節子のモノロ‐グを何度録首し直しをしたかわかりません。また、救急車の音は、実
際に消防署に行って相談したところ、「毎朝点検のために鳴らすので、そのとき来てください」と言われ、音響係が数回足を運んで
録音してきました。数種類の音を立ち稽古に使ってみて、一番よいものを選びました。

 音を集めるときや作るとき、キャストの練習に参加しながら時間を計ってください。その時間を参考にしながら長めに音を用意しま
す。練習のとき一分三十秒だからといって、本番のとき二分で納まるとは限りません。劇は生きものなので、どのようになっても使
えるように準備するのです。

 立ち稽古がある程度進んだなら、出来た音を稽古に合わせて入れてみます。音に合わせて演技するのではなく、舞台の雰囲気
に合わせて音を入れるのです。どの音を、どの方向からどのくらいの強さで入れるとより効果があがる舞台になるか、キャストの呼
吸を感しながら音を入れる練習を何度も試してみることが大事です。

 しかし、音響係が考えたからといって、劇で使うとは限らないのです。例えぱ、ある人物が過去を思い出しながらモノロ‐グを言う
場面で、ソッとなにかの曲を入れることを考えたとします。立ち稽古が大体できてきた頃、音響係が選んだ曲を合わせてみます。
そのモノローグの味がプラスされるならいいのですが、モノロ‐グよりも曲の方に気持ちがとられるのであれぱ、苦労して作った音
であっても使わないことにするということだってあるわけです。使わないほうがその場面のねらいが出る時は、思い切ってカットしま
す。音を入れない効果も考えてみよう。

 なんでも「これで十分満足」ということはありません。舞台の効果を高めるために、よりよいものを求めるのが音響効果の仕事なの
です。適当なところで妥協しないで追求しよう。

 また、ある音をスピーカ‐から出す場合、どのスピ‐カ‐から出すのか考えてください。「玄関の戸のガラガラという音を、客席上のス
ピ‐カ‐から流したら、観客は雷と勘違いをした」という笑えない話があります。発表当日、どこにどのようなスピーカ‐が配置されるの
か確かめ、音を出すスピー力ーの名前をプランに記入します。

※「音響操作は観客の気持ちで」

 音作りができたなら、キヤストの立ち稽古に合わせて何度も練習しよう。その場の雰囲気を感じ、本番をイメージしながら、入って
ほしいタイミングでボンと音を入れることができるように、練習するのです。絶妙なタイミングで、キャストと息のあった音は、人格をも
ったひとりの登場人物とおなじ働きをします。

 しかし、本番で使用する会場に行かないとできないこともあります。それは、音の強さです。会場に用意された音響の操作卓で、
どのメモリのときどのくらいの音量になるかということは、実際にやってみないことにはわからないのです。リハーサルのとき、音を
出しながら適度な音量をさがし、そのメモリを記入します。

 このとき注意してほしいことは、舞台に人がいる時の音は、セリフの強さとのバランスを考えることです。なによりも聞いてほしい
のはセりフなんです。セリフがきちんと聞こえるような使い方をしてください。とかく音響係としては、自分が作った音を聞いてほしい
という気持ちが働きますが、「あの時、音楽が入っていたの」と言われるような使い方を心がけてください。観客の気持ちになって、
その場の雰囲気を支える操作をしよう。

 また、会館の係からいろいろ指導があるとは思いますが、講習会に積極的に参加し、晋段からいろんな機器に触れ、操作に慣れ
ておくことが大切です。

          七. 『スタッフ進行表』
                      ☆進行手順を明確にする

※「進行手順を明確にする」

 総練習一週間前くらいになったら、舞台監督を中心にしてスタッフのまとめの相談をしよう。それぞれバラバラに考えてきたもの
をまとめるのです。そのだめには、だれが見ても分かるように「スタッフ進行表」という形に私はまとめていました。『私の海は黄金
色』の最初の部分の「スタッフ進行表」を参考までに載せておきます。

 この他に、衣装や小道具の配置一覧表も作っておきます。劇が始まる前に小道具を舞台のどこに何を置いておくのか、キャスト
が持って出るものは上手・下手のどちらに何を置いておくのか。それらを間違えずに手渡す係は上手・下手それぞれだれなのか、
というようなことを書いておきます。衣装についても、着替えを手伝う係を決めて同じように書いておきます。

 また舞台監督は、装置の組みたてや小道具の配置の係や舞台転換の手順についても考えておいてください。例えば、小道具
の配置は小道具係と決めつけるよりは、キャストが自分で使うものを配置し、それを小道具係が点検するというほうが効率的な場
合があるのです。

 それでは次のペ‐ジの「スタッフ進行表」を見てください。幕が上がりそうですか。

                               「劇作りのポイント・・・舞台監督・スタッフ編」 完

『私の海は黄金色』スタッフ進行表

キッカケ      どん帳、舞台転換  音    響       照   明     小道具、衣装 
[開幕前]      薄暗い明かり
節子の机にサス
舞台に小道具配置
    (別表)
[第1場]アナウンス
終わって5秒後
  学校のチャイム
    (23秒)
   
チャイム鳴り始め
から20秒後
どん帳上げる
   (14秒)
  どん帳上がり始めてから
10秒後に前明かり
 
どん帳上がり始め
から20秒後
  サス入ったら
節子の声C.
節子の机にサスF.I  
節子の叫び声
終わったら
    舞台明るくなる
 早いF.I
 
p5 順子、雅子、
沢田先生登場
      脚本持って登場
   (下手から)
p9 芳江の「私やり
たい」をキッカケに
    節子にサスF.Iし、サス以外
の照明ゆっくりF.O
舞台暗くなったらサスC.O
 
<暗転>30秒 キャストが机の位置
わ代える
舞台暗くなったら
学校の騒音F.I
  舞台にキャストが
小道具配置(別表)

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