大河原準介さんと横山真さんをお迎えしてのワークショップが行われました。最初の座学30分は、大河原さんのスライドを用いた熱弁。「演劇とは何か!」という強烈な問いから理路整然と語られる言葉を生徒たちは噛みしめていたように思います。演劇を構成する3要素は、
- 役者
- 脚本
- 観客
確か、この3つだったように思います。そして、リアリティを追求する姿勢や、役になりきることのつまらなさを話してくれました。
役になりきるという事は、自分が演じている役だったこういう動きや、こういう話し方をするだろうと決めて、それを忠実に再現する事を試みます。そして、それを評価するのは役者自身であり、この行為は観客を置き去りにしてしまうというお話でした。
「心の中で、中指を突き立てて下さい。」
そうなんです。観客が見たいのは、なりきっている役者ではなくて、そこでどんなドラマが起こっているのか。この一点にのみ集約されます。
「脚本が渡された時に、自分の役の所にマーカーを引く人がいますが、やめましょう。」
マーカーを引く人は、役になりきりたい人だそうです。つまり、あの人の台詞の後に自分の台詞があるから、それを忘れないように発しようというだけの行為。そういう人は、しばらく台詞が無いとどう動いたらいいのか分からなくなる。つまり、そういうのは演劇ではない!という事でした。
その後、横山さんの「私あなた」という、台詞を受け取る練習、渡す練習を行いました。少しずつバリエーションを変えて、連想ゲームなんかも取り入れながら、生徒たちは思うようにならない自分を経験しました。
最後は、二人で行うたわいもない会話をいかにリアルに行うか。という事を行いました。台本は予め用意されているので、それをやるのですが、大河原さんの演出でどんどんリアリティが生まれていきました。こんなことを無料で経験出来て良いのか!?と思える内容でした。
生徒たちは演劇の面白さを感じたと思うし、場合によっては今までの「演劇観」が180°ひっくり返った生徒もいたと思います。
とても素晴らしい時間になりました。
コメント